三菱電機株式会社と三菱電機ビルテクノサービス株式会社は、新旧の巻上機や操作盤が混在するリニューアル工事期間中でもエ
レベーターが利用できる「ハイブリッド制御盤」を開発しました。これにより、お客様が要望する時間帯に工事を行い、工事の
ない時間帯は利用可能とすることで、利用者の不便を軽減します。

開発の特徴
1.業界初の「ハイブリッド制御盤」により、工事期間中でもエレベーターが利用可能
・業界初※1、新旧双方の巻上機や操作盤を制御できる「ハイブリッド制御盤」を開発
・新旧の機器が混在する工事期間中でも、作業をしていない時間帯はエレベーターが利用でき、従来、約1週間必要であった連
続休止期間のゼロ日化を実現
・お客様の要望に応じて利用者の少ない時間帯に工事を行い、エレベーターが利用できる時間を確保(例:マンションでは通勤
・帰宅時間帯、飲食テナントビルでは営業時間帯、事務所・病院では平日など)
※1:2016年10月17日現在(当社調べ)
今後の展開
本制御盤を採用したリニューアル製品を、2016年末までに発売予定です。
開発の背景
現在、国内には約72万台のエレベーターが設置されています。そのうち、設置から25年が経過し、リニューアルの時期を迎えた
当社製エレベーターは約5万台あり、2020年度には約9万台となる見込みです。
これまで、リニューアル工事の際は、制御盤を含めた全てのリニューアル機器の工事が完了するまでエレベーターが利用できな
いため、高齢者の多いマンションや病院などでは、工事による長期間の停止が問題となる場合がありました。今回、この問題を
解決するため、工事期間中でもエレベーターが利用できる「ハイブリッド制御盤」を開発しました。
特長の詳細
1.業界初の「ハイブリッド制御盤」により、工事期間中でもエレベーターが利用可能
リニューアルの時期を迎える1990~1997年頃に製造した三菱エレベーター「GRANDEE(グランディ)」を対象※2に、既設機器と
リニューアル後の機器の双方を制御できる専用の制御盤「ハイブリッド制御盤」を開発しました。これにより、リニューアル工
事期間中でも作業をしていない時間帯はエレベーターを利用することができます。例えば、マンションでは通勤や通学などの利
用者が多い朝晩の時間帯、飲食テナントビルでは夕方・夜の営業時間帯にエレベーターの利用を可能にします。また、病院など
エレベーターの連続休止期間を設けるのが難しい施設や、事務所ビルなどでは、工事を利用者の少ない曜日に分散することで、
利用者の不便を軽減します。
※2:仕様により、対応できない場合があります。

リニューアル工事中のエレベーター利用イメージ